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マネジメント アラフィフリーマンのビジネス書評

 ビジネス書を中心に、要点とツッコミを書いてます。

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もしドラ (岩崎 夏海著)



もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

ドラッカーのマネジメントをどう応用したらよいか、わかりやすく解説してくれる良書



 アマゾンレビューでのあまりの酷評ぶりに、どうしても読む気がおきなかった「もしドラ

 ところが、僕がドラッカーの本を読んでることを知ってる友達が貸してくれたので、読んでみました

 あらすじは皆さんもよくご存知のとおり


 野球部のマネージャーになった女子高生「川島みなみ」が、マネージャーについて書かれている本を探して、まちがってドラッカーの「マネジメント」を購入してしまう

 そして、そこに書かれている組織管理の手法を、野球部に適用して自分のチームを甲子園に出場させるという物語。


 もしドラの種本となったマネジメントは、経営学の父と呼ばれるピーター・F・ドラッカーが1973年に表した組織経営についての本です。多くのビジネスマンが読んでいます。

 でも、この本はとても難しいです。はたして何人の人が内容を理解して実践しているでしょうか。

 というのも、この「マネジメント」、抽象的な経営や管理の指針しか書かれていません。

 つまり一般的なテンプレートです。読者は自分の組織について考察し、テンプレートの空欄を自分で埋めなくてはなりません。


 もしドラでみなみがやったのは、マネジメントに書かれている指針を野球部に当てはめ、テンプレートの空欄を埋めたことです。


 最初にみなみがぶつかったのは、顧客の定義


企業の目的と使命を定義するとき、出発点はひとつしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される。したがって「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義する上で、もっとも重要な問いである。やさしい問いではない。まして答えのわかりきった問いではない。

顧客を満足させることこそ、企業の使命であり目的である。



 ここでは、「顧客」、「顧客の満足」「企業の使命・目的」が空欄となります。

 この問いに答えるために、みなみは二年生の補欠選手の二階正義と議論して、以下の答えを導きます。

  野球部の顧客とは、学費を払ってくれる親、先生・学校、先生・学校にお金を払っている東京都、東京都に税金を収めている東京都民、野球部員自身
  顧客の満足とは、野球部のプレーを通じて感動すること
  野球部の目標(使命・目的)は、甲子園に行くこと。(甲子園出場を決めれば、野球部員も先生も親も皆、感動するから)



 マネジメントでは、マーケティングとイノベーションという言葉が頻繁に出てきます。

 これらについても、みなみはチームメイトや監督と議論し、野球部のマーケティング、イノベーションを導き出していきます。

企業の目的は、顧客の想像である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。

マーケティングは顧客からスタートする。すなわち現実、欲求、価値からスタートする。「我々の製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」という。



 みなみはマーケティングのために、聞き上手な夕紀(もう一人の野球部のマネージャー)に、野球部員の現実や要求や価値を聞き出してもらう。そして練習方法の改善などにつなげます。

 一方、イノベーションについては

したがって、(マーケティングと並ぶ)企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生み出すことである。
イノベーションは組織の外にもたらす変化である。
既存のものは陳腐化すると仮定し、陳腐化したものを体系的、計画的に捨てることである。



 まず、みなみは

  イノベーションは組織の外、つまり野球部を取り巻く「高校野球界」にもたらす変化。
  古い常識を壊し、新しい野球を創造すること。


と考えます。

 つぎに「何を捨てるか」について、監督の加地に意見を求め、彼が「送りバント」と「ボール球を打たせる投球術」を時代遅れで弊害の多い戦略と考えていることを知ります。


 そこで「送りバント」と「ボール球を打たせる投球術」を捨てることで、「ノーバント・ノーボール作戦」という野球部の新しい戦い方の指針を打ち出します。


 他には、「専門家」「社会の問題に貢献」など、マネジメントに書かれている言葉を野球部の問題に当てはめ、次々と組織の問題を解決していく。

 そして最終的に甲子園出場を決め、野球部の目標を達成する。

という構成になっています。


 実際には、そううまく事が運ぶこともないし、野球の戦略も専門家から見たらあやしいところもあるでしょう。でも、この本にその点を突っ込んではいけません。


 本書のユニークなところは

 ・企業とは思えない野球部という組織にマネジメントを適用して、その汎用性を示したこと、
 ・マネジメントをどのように自分の組織に当てはめて活用したらよいか、そのヒントを教えてくれること


です。


 ドラッカーのマネジメントをどう応用したらよいか、わかりやすく解説してくれる良書です。







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[ 2012/08/06 00:18 ] マネジメント | TB(0) | CM(0)

なでしこ力 (佐々木則夫著)



なでしこ力 さあ、一緒に世界一になろう!


佐々木監督は、ただオヤジギャグを飛ばすだけの人ではなかった


 なでしこジャパンを世界一のチームに導いた、佐々木則夫監督のマネジメント論です。選手からは「ノリさん」とか、時には悪ふざけで「ノリオ」と呼ばれてます(笑)。


 本書のおおまかな構成は

(1)監督就任後、なでしこジャパンを世界のトップレベルに引き上げるために考えたマネジメント

(2)監督就任て後からワールドカップ直前までの試合を通じた、チームづくり
 (なお、本書が執筆されたのは2011年1月で、ワールドカップの半年前です)
    2008/2 東アジア選手権 優勝
    2008/8 北京オリンピック 3位決定戦のドイツ戦で敗れ、4位
    2010/2 東アジア女子選手権 優勝
    2010/5 女子アジアカップ(ワールドカップアジア予選)
           3位決定戦で中国を破り、ワールドカップ出場権を獲得
    2010/11 アジア大会 優勝
      (この後、2011/7 ワールドカップ優勝)

(3)監督としてのマネジメント論
  選手と同じ目線で接する
  自分をさらけ出す


 この本を読むと、佐々木監督が綿密な分析で戦略を立て、目標をチームで共有し、選手一人ひとりの個性を活かしたチーム作りをしてきたこと、そしてワールドカップ優勝という偉業もフロックではなく、しっかりと目標に見据え、実力でつかみとったことがわかります。


 あの澤選手をボランチに起用したのも戦略のひとつ。澤選手は15歳で代表入りして以来、一貫して攻撃的なポジションを与えられ続けてきましたが、佐々木監督は彼女のボールを奪うという才能に注目。

 得点を奪うためには相手からいかにボールを奪うかが大切

 そう考えていた佐々木監督は、澤選手のポジションを下げ、ボランチとしました。ほかの主力選手についても、強みや起用法が語られています。もうすぐロンドン五輪ですが、そんなことも頭に入れておくと、なでしこの試合が今まで以上に楽しめそうです。


 しかし、そんな佐々木監督ですら2006年に、なでしこのコーチとして就任した当初は

 ・勝手もわからないまま選手に溶け込もうとして空回りばかりしていた。
 ・さらに追い打ちをかけるように2度めの合宿で肉離れを起こし、選手より先に監督から戦力外通知を出され、凹んでいた


 とのこと。まさに大逆転の監督人生です。


 ちょっと前の話ですが、なでしこのワールドカップ優勝を記念して、アウディが監督と選手21名全員にアウディの車両を贈呈することになりました。

 贈呈式の会見で澤選手がこれまで高級な車に手が届かなくて心配だけどと言って、場の雰囲気が一瞬沈みかけたとき、すかさず佐々木監督がでも僕にはアウディと言って、会場を爆笑させました。一発のオヤジギャグで雰囲気を変える機転はさすがです。こんな監督なら選手も安心してついていけますね。ノリさん最高です!



お買い上げ、ありがとうございます♪


 
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[ 2012/07/22 14:44 ] マネジメント | TB(0) | CM(0)

まんがと図解でわかるドラッカーリーダーシップ論 (藤屋伸二監修)

20120519-01.jpg
まんがと図解でわかるドラッカーリーダーシップ論 [ 藤屋伸二 ]



ドラッカーの「マネジメント」、読み始めて挫折した人、多いはずです。
僕もその一人です(^^;;

もう少しわかりやすい本はないかと、もしドラも考えましたが、Amazonのレビューで酷評されていたのでやめました。


(本ではありませんが、レビュー読んで購入を取りやめた商品は、他にこんなのもあったりします。欲しくてしょうがなかったけど、やめてよかったです 汗)


こちらも、「もしドラ」風のドラッカー解説書です。ただし内容はリーダーシップ論に絞られています。4章に分けて、61の行動指針が説明されてます。

 第1章 リーサーが果たすべき役割とは何か?
 第2章 やる気を引き出すリーダーの姿とは?
 第3章 組織について知っておくべきこと
 第4章 組織を率いながら成長していくために


この本のユニークなのは、リーダーの行動指針の下に、ドラッカーの原著の英文が和文訳とともに引用されていること。たとえばこんな感じ

20120519-02.jpg


ドラッカー自身が、どんな言葉で説明しているのかがわかるのはいいですね。あと、「マネジメント」だけでなく、「非営利組織の経営」、「現代の経営」など、他の著書からの引用もあります。

ただ、上の行動指針と、下の引用の内容が一致してなくて、無理矢理感のある箇所もチラホラ(^^)


まんがの部分は、ブラスバンド部の「なつみ」が新任部長となり、バンドを引っ張るというストーリーですが、そこは読み飛ばしても内容は理解できます。


ドラッカーの原著を読むのは大変ですが、この本のようにポイントがまとめられているとすごく読みやすいです。それに自分はできているか、できていないのかを一つ一つチェックするのにも使えます。苦労して「マネジメント」とか読むより、こっち読んだほうがいいですよ♪


では、この本でいちばん勇気づけられた部分を紹介:


 知識労働者の歴史はまだ1世紀と浅い。だからこそ新しい働き方が求められている。
 (P211)






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[ 2012/05/19 23:32 ] マネジメント | TB(0) | CM(0)
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